こんにちは。
今日ご紹介するお菓子は、ルバーブクランブルです。
クランブルと聞いて思い起こすのは、アップルクランブルではないかと思うのですが、いろいろな果物を使って作れる万能デザートです。
ではなぜ、特にルバーブなのか、というと、それは、ホストマザーのウェンディーがルバーブ愛好家(?)で、バックガーデンにたくさん植えていたからです。
毎年食べきれずに冷凍して保存しておくほどで、5月下旬になるといつでも新鮮なルバーブを手に入れることができました。
そんなウェンディーのバックガーデンは本当に素敵で、たくさんの木や花だけでなく、トマトの温室があったり、ハーブが植えられていたり、ビニールプールで遊べたりテントが張れる用の芝生があるかと思えば、古いオーブンや壊れたいす、キラキラしたオーナメントが所々に隠れていたりする、歩くたびに新しい発見があるような魅力的な小さなお庭でした。
バックガーデンではサマーパーティーをしたり、バースデーパーティーをしたり、いろいろな思い出があるのですが、一番の思い出はそこで育てられたもので作られるお菓子や料理だと思います。
私が滞在していたのは冬から初夏が訪れる直前までだったので、収穫と言っても大したものはありませんでしたが、家の前と後ろにあった庭で仕事をするときはいつもこれから育つものや庭造りの計画なんかを楽しそうに教えてくれました。
あれから数年経ちましたが、今あの庭がどんな風になっているのか、次に訪れるのが本当に楽しみです。
さて、ルバーブは酸味のあるタデ科の植物で、その真っ赤な茎が特徴的な草本植物です。
18世紀ごろにイギリスで食用が始まったそうですが、私は見るたびにフキのようだなと、お菓子に使うのが不思議でした。
イギリスで食用が始まっただけあって、イギリスではルバーブをお菓子に使う機会はたくさんあるようですが、その多くは甘く煮詰めたり食感を活かすために生のままパイのフィリングに加えたりといたってシンプルなものが多いように思えます。
あくまで日常の中の食材、といった感じでしょうか。
そして今日ご紹介するクランブルも日常の中のシンプルなお菓子の一つです。
必要な材料はたったの3つ。バター、小麦粉、砂糖です。
これを甘く煮た果物などの上に敷き詰めて、オーブンで焼けば出来上がりです。
そもそもこのお菓子ができたのは第二次世界大戦後の厳しい配給時代でした。
ケーキやパイを作る食材がなかなか手に入らない時代、人々は限られた食材でできるデザートを生み出していきました。その一つがクランブルです。
基本的には甘いお菓子で、リンゴやルバーブ、ベリー類などのフルーツを使うことがほとんどです。
私は見たことがありませんが、セイボリーとしてクランブルを作ることもあるようで、その場合は、フィリングに肉や野菜、クランブルには小麦粉と油脂類、チーズなどを使います。
クランブルは大戦後に生まれたお菓子なので、ほかのお菓子に比べて歴史的には新しいものです。
それ故にこれといった情報や面白い話は見つけられなかったのですが、それにしてもこれは本当に素晴らしいデザートだと思います。
食後にバニラアイスを添えて出された温かいクランブルは今でも忘れられません。
残念なのは作り置きしておけないことですが、私の友人はクランブルだけ先に作っておいて、フィリングだけその時々に作ると言っていました。
冷凍保存が可能なので、私もぜひやってみようと思います。
ルバーブクランブル Rhubarb crumble
For filling
ルバーブ…8-10本、短くカットしておく
調理用のリンゴ…小3-4個、皮をむいて芯を取り、小さくカットしておく。
砂糖
For crumble
薄力粉…175g
カスターシュガー…175g
バター/マーガリン…75g
①オーブンは180℃に予熱する。
②ルバーブとリンゴに少量の水を加え、ソースパンで軟らかくなるまで煮る。砂糖を加えてさらに煮る。 *煮込みすぎると最終的にどろどろのフィリングになってしまうので注意。 *砂糖は量も種類もお好みで。
③小麦粉と砂糖を混ぜ、バターをすり混ぜる。
④調理した果物を、耐熱皿に広げ、③のクランブルを上から全体に振りかける。
⑤オーブンで40分ほど焼く。
私は温かいクランブルにアイスやクリームをかけて食べるのが好きですが、冷たくてもおいしいデザートです。
大きな耐熱皿で焼いて取り分けるのもいいですが、小さなココット皿に一人前ずつで作ってもかわいくていいですね!
ぜひお試しください!
0コメント