こんにちは。
今回も遅い時間になってしまいましたが、何とか火曜中には更新できそうです!
今日は夏のプディングと言えばこれ!サマープディングについて簡単にお話ししようと思います。
*注意*
最後にレシピをのせる予定ですが、今回のレシピは言わば「男の料理」。
エドが空いた時間でささ~っと適当に作ったものなので、分量などは一切ありません。
お好みで~ということでした。
まず、サマープディングとは、加熱しないで作るスイートブレッドプディングです。
赤いフルーツをふんだんに使うので、赤紫に染まったドーム型のシルエットがとてもきれいなデザートです。
ちゃんとした写真を持っていないので、恐らくミセスバートンの本の一部と思われるイラストをお見せしますね。
中央がサマープディング。
拡大するとこんな感じです。
今も変わらず、同じ形のプディングが作られています。
ブレッドプディングというのは、これもまたイギリスの伝統的なプディングの一つですが、古くなって乾燥してきてしまったパンを捨てずに別の形にして食べよう、というアイディアから生まれたデザートで、カスタードなどのクリームに浸して焼いたものを指します。
サマープディングはもともと、Hydropatic pudding、つまり水治療プディングと呼ばれており、1800年代にヘルススパやリゾートなどで生まれました。
最も古いレシピは1869年に発見されているようです。
もちろん、バターを使ったペストリーよりもヘルシーですし、フルーツをふんだんに使っていることからも、健康を気にする人たちの間で人気があったのでしょう。
その後、1900年代に入るとサマープディングという名前で呼ばれるようになりました。
サマーフルーツを使うことからこの名前で呼ばれるようになったと思うのですが、これ以前にも同じサマープディングという名前の加熱して作る全く違うプディングがあったようで、ちょっと紛らわしかっただろうなーと思わなくもないのですが、19世紀から20世紀にかけて、このプディングはとても人気があったそうなので、加熱する古いタイプのプディングは徐々に消えて行ってしまったのかもしれません。
さて、サマープディングは、フレッシュなサマーフルーツと砂糖、古くなった白パンを使って作ります。
なぜ古くなったパンを使うかは、先に説明したとおりですが、それ以外にも、乾燥したパンはカスタードや果汁をよく吸い込むので、よりおいしいプディングができる、という理由もあります。
もちろん古いと言っても、カチンコチンになるほど古いものではなく、ちょっと乾燥してきたかな~という感じの、食べられるものを使います。
ちなみに、質の悪いパンは使わないように、という注意書きを発見しました。
スーパーで売っているようなパック入りのすでにスライスされているパンは絶対にだめ!だそうです。
なんでも、果汁を吸ってぐじゅぐじゅになってしまうからだとか。
もしサマープディングを作ってみて、パンの食感が好きじゃない、と感じたら、それはパンのせいかもしれません。
一番いいのは自分でスライスするタイプの白パンで、ブリオッシュを使う人もいるそうです。
他にも、黒パンのような目の詰まった生地のパンや、ブラウンブレッドもお勧めは出来ないとのことでした。
使われるフルーツは、主にベリー類です。
日本ではフレッシュベリーと言えばイチゴがほとんどで、それ以外のベリー類を大量に見かけることはほとんどないと思いますが、イギリスでは河原にベリー摘みに行くくらい一般的なものです。
伝統的に使われていたのはラズベリーとレッドカラントです。
しかし現在ではベリーの種類も増え、それ以外にもブラックベリー、ブラックカラント、ストロベリー、ホワイトカラントなども使われるようになりました。
また、カラントが手に入りにくいアメリカでは、代わりにブルーベリー、ボイセンベリー、チェリーなども使われるようで、要はその土地でとれる夏のフルーツなら何でも使って大偉丈夫、ということです。
ポイントはミックスベリーを使うこと。
フルーツサラダのように、バランスを考えてミックスするのがコツのようです。
古くはラズベリーとレッドカラントを4:1の割合で使っていましたが、例えばメインのフルーツを決めて、そこに少しずついろいろなベリーを加えていくのがよさそうです。
日本では中々数種類のベリーを手に入れるのは難しい、というか、お値段が馬鹿にならないので、冷凍のミックスベリーをお勧めします。
もう一つのポイントは、調理を始める前に、配合したミックスベリーの味見をすること。
もし甘みの強いベリーをたくさん使っているようなら、加える砂糖は少なめにします。
ちょっとパンチがほしいようなら、レモン果汁やレモンゼストを加えるのも一つの手です。
ミックスベリーは砂糖と一緒にふつふつするまで火を入れ、その後ゆっくりと加熱します。
ボウルに隙間なく敷いたパンの中に注ぎ入れ、パンでふたをして重石代わりのお皿を置いて、冷蔵庫で一晩寝かせたら完成です。
それでは、エドのサマープディングをご紹介します。
エドは私のホストファーザーで、時々思い出したかのように、イギリスの伝統食を披露してくれました。
エドの簡単サマープディング Summer pudding
*分量は使用するボウルの大きさに合わせてください。
①用意したサマーフルーツと砂糖を小鍋に入れて、ゆっくりと煮る。
②果汁と具を別にしておく。
③用意したパンの耳をカットし、2で分けておいた汁につけてからボウルに張り付けていく。(パンは薄いものがいいです。手に入らない場合は、麺棒などで薄く延ばします。)
④分けておいたフルーツを全て入れ、残った汁も加えてパンでふたをし、上から重石代わりに小皿をのせて冷蔵庫に入れる。
*クリームをかけたり、アイスを添えたりして食べるので、砂糖は控えめがおすすめです。
下は私のメモです。
エドのレシピでは、パンを先に果物の煮汁に漬けているので、本来一晩寝かせないといけないのですが、その必要がありません。
エドは午後にこのプディングを作り始め、その日の夕食後にみんなでいただきました!
食べるのに夢中で写真を撮り忘れたようなので、先週ご紹介したプディングクラブの時の写真を貼ります。
一番手前がサマープディング。の残り。。。
汚いですが、中はこんな感じです。
完全に果汁が染み込んでいない部分もあります。
2コメント
2019.07.11 09:08
2019.07.11 00:23