スイスロール Swiss rolls

こんにちは、タマイです。


今日ご紹介するお菓子は、スイスロールです。

スイスロールって名前からしてイギリスのお菓子ではないですよね。私は徹底してイギリスのお菓子を作るんだ!と思っていたので、作るのも大変そうだし、と避けていたお菓子の一つでした。

しかし、ウェンディーに言われて作ったのをきっかけに調べてみると、スイスロールは確かに、イギリスの伝統的なお菓子の一つであることがわかりました。


起源は確かではないのですが、スイスロール “Swiss roll”という名前から、中央ヨーロッパ、恐らくオーストリアから来たという説が有力のようです。

スイスが発祥ではないんですね。

イギリスの有名なバッテンバーグやビクトリアスポンジと同じ、19世紀に誕生しました。


冒頭で、スイスロールは間違いなくイギリスの伝統菓子だ、と宣言しましたが、イギリスだけの伝統菓子というわけではなく、当時から多くの国で似たようなケーキが誕生していて、いろいろな名前で呼ばれていました。

イギリス国内やその植民地でも、ジェリーロールやクリームロールなど、いくつか名前があったようです。


かくいう日本でも、薄いスポンジケーキにクリームやフルーツを巻き込んだケーキを「ロールケーキ」と呼んでいますが、基本的な構造は一緒のようです。

パンケーキやクレープもそうですが、何故か日本、というかアジアに来ると、途端にモリモリのお菓子に変身するようですね…。


イギリスのスイスロールはシンプルなものが多く、通常はジャムを塗って巻いて、上から粉糖を振りかける、というものが定番のようです。

もちろんクリームを巻き込んでみたり、スポンジをチョコレート味に変えてみたり(子供に大人気!)、いろいろ変化はあるようですが、なんにしても、お茶の時間だけでなく、食後のデザートとしてもまだまだ人気のお菓子です。


さて、ウェンディーのスイスロールは、シンプルにラズベリージャムを塗って巻き、粉糖を振りかけただけのものでした。


最初に言ったとおり、私はこの手のケーキはとても難しと思い込んでいたので、一度も挑戦したことがありませんでした。

なので、最初に作るときはかなり構えていたのですが、実際に作ってみると、やり方さえ間違えなければとても簡単で、シンプルなものでした。


シフォンケーキのように守らなければならないルールがいくつかありますが、シフォンケーキよりは絶対に簡単なはずです。

まず一つ目は、卵と砂糖を混ぜるときに、スムースで軽いクリーム状になるまでよく混ぜることです。そして、その時作った泡を絶対につぶさないこと!

小麦粉を生地に混ぜ込むことを英語でfoldと言います。古くはテーブルスプーンと呼ばれるとても大きなシルバーのスプーンで、切るように混ぜていきます。

これは、金属のスプーンの方がゴムベラや厚い木のスプーンよりも泡をつぶしにくいから。

型に入れるときも均すときも優しくしてください。


もう一つは、いかにヒビを入れずに巻くかということ!

下のレシピに方法を書いておいたので、試してみてください。


それよりもみなさん、想像できますか?

私が最初にウェンディーとスイスロールを作った時の興奮!

まさか私が完璧なスイスロールを作れるなんて!


スイスロール Swiss rolls

卵…3個

カスターシュガー…75g

セルフレイジングフラワー…75g

ラズベリージャム


①オーブンは200℃にセットし、トレイに油を塗って紙を敷いておく。(この時は350x245x4㎜のトレイを使用。ウェンディーの手持ちでちょうど良さそうなのを使いました。)

②卵と砂糖をふわふわになるまでよく混ぜる。(重要!)

③小麦粉を加え、切るように混ぜる。

④トレイに流し込み、優しく表面を平らにする。

⑤予熱しておいたオーブンで7-10分焼く。

⑥トレイから外し、湿らせた布巾をかけて少しだけ冷ます。

⑦温かいうちにケーキを巻き、布巾をかけて完全に冷ます。

⑧冷めたら生地を開き、ジャムを塗って、お好みでクリームも塗って、もう一度巻き直す。最後に粉糖を振りかけたら完成!


温かいうちに生地を巻いておくのは、冷めてからだとうまく巻けずに、ひび割れてしまうからです。絞った布巾(イギリスではティータオル)をかけておくのも、乾燥を防いでヒビを回避するためです。


私は日本のいろいろ入ったロールケーキも好きですが、やっぱりイギリスのシンプルなものが口に合うようです。

ぜひお試しください!

British bake on

イギリス留学中に出会った、イギリスの伝統的な焼き菓子、ローカルビレッジの家庭のお菓子をメインに紹介するブログです。

0コメント

  • 1000 / 1000