キャロットケーキ Carrot cakes

こんにちは。玉井です。

このブログで最初にご紹介するのは、私の大好きなキャロットケーキです。渡英前からのお気に入りで、おいしそうなレシピを見つけては度々作ってきました。約1年の語学留学をするにあたり、スコーンなどターゲットにしていたレシピがいくつかあるのですが、キャロットケーキもそのうちの一つでした。


イギリスで実際に生活してみて気が付いたのは、イギリスではニンジンだけでなく、ビートルートやコジェット(ズッキーニ)などの野菜を使ったケーキがごく普通に見られることです。パースニップ(白いニンジンのような野菜)や日本のものより水っぽいカボチャ、トマトなど、なんでもケーキに使ってみようというアグレッシブさも何度も見かけました。そしてスコーンやビクトリアスポンジと同じく、家庭の数だけレシピがあるように感じました。

もちろん日本でも普通に野菜を使ったお菓子を食べることはできるし、それほど珍しいことではなくなってきましたが、伝統的な和菓子で野菜を使うということはあまりないのではないでしょうか。

ヨーロッパにおける野菜をお菓子に使う、という風習は中世のころから始まったようです。砂糖は中世中期から後期にかけてヨーロッパに伝来し、普及され始めたもので、それ以前は甘味料と言えばハチミツがほとんどでした。しかしハチミツはいつでも手に入るものではなく、この甘味料の代わりとして野菜が使われていたのです。

特にニンジンは野菜の中でも多く糖分を含むため、各地でニンジンを使ったお菓子が生まれました。そのため、キャロットケーキがいつどこで誕生したかは不明のようで、一説によれば中世ヨーロッパで生まれたキャロットプディングから派生したのではないかと言われています。しかしこのキャロットプディング自体も、文章として残されているもっとも古いもので19世紀ころのものらしく、実際にいつごろから作られていたのかは不明のままです。

そう考えると、「うちが発祥!」という声が世界各地で聞かれるのも当然と言えば当然。きっと、小麦文化の国々で、お母さんたちが子供を喜ばせるために、または召使がご主人を満足させるために、試行錯誤して作っていたのでしょうね!


さて、私が留学中に教わったのは、ホームステイ先のウェンディーのレシピと、“ほぼビーガン”の語学学校の先生ニックのレシピ。ニックもウェンディーもとても個性的で面白い人たちなので、どこかで紹介できたらいいなぁと思います。

その中で今日ご紹介するのはウェンディーのキャロットケーキです。このレシピにはキャロットケーキの定番材料クルミが含まれていません。なぜならウェンディーの息子のアーサーはナッツアレルギー。全く食べられないのです。私はこのレシピにクルミを入れて作っていますが、クルミなしでも十分においしいレシピです。

レシピはウェンディーのオリジナルなので日本で作るには少し変更が必要かもしれません。今後ご紹介するレシピもオリジナルなことが多いので、そのあたりはご了承ください。

余談ですが、イギリス人にお菓子を教わるのは、なかなかに大変な作業でした。何故かといえば、もちろんポンド、オンスなど計量単位が違う、ということもありますが、目分量での計量が本当に多かったのです。幸い私は渡英目的(イギリスの家庭のお菓子を学んで帰る!)を会う人ごとに明確にしていたので、それでもよかったほうだとは思うのですが、特にニックはついていくのが大変でした!

Wendy’s carrot cake

ニンジン(チーズ卸などで荒くすりおろす)…450g

ベジタブルオイル…225g

ブラウンシュガー…350g

卵(解きほぐす)…3個

セルフレイジングフラワー…275g

ベーキングパウダー…山盛り2tsp

重曹…1/2tsp

シナモン…1+1/2tsp

ナツメグ…1tsp

塩…1tsp

*セルフレイジングフラワーは手に入らないので、私は中山盛り2tspのベーキングパウダーに小麦粉を足して、合計で275gになるようにしていました。

*このレシピではレイジングエージェント(日本語だとなんて言うんでしょう?)が多すぎるので、私は重曹を使っていません。それでも十分に膨らみます。


①オーブンを180℃にセットし、23㎝の丸型に紙を敷いておく。

②オイル、砂糖、卵をよく混ぜ、ニンジンとほかの粉類を加えてよく混ぜる。

③ケーキ型に入れ、約1時間、串を刺したときに何もついてこなくなるまで焼く。(このケーキはとてもしっとりしているので、焼きすぎに注意すること!)


クルミのほかにレーズンなどを入れてもおいしくなります!

ニックのレシピはまた機会を見てご紹介できたらと思いますので、お楽しみに!学校中で評判を呼んだ自慢のレシピです;)

British bake on

イギリス留学中に出会った、イギリスの伝統的な焼き菓子、ローカルビレッジの家庭のお菓子をメインに紹介するブログです。

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