チョコレート・ビートルート・ケーキ Chocolate beetroot cakes

こんにちは、タマイです。


今日ご紹介するお菓子は、ビートルートを使ったチョコレートケーキです。


ビートルートは赤紫に近い真っ赤な色が特徴の野菜です。ヨーロッパやアメリカではケーキなどのお菓子に使用されることが多く、とても甘くて水分を多く含んでいます。

日本ではそれほどなじみのない野菜かもしれませんが、レストランやデパ地下のデリなどで、サラダに使われているのを見かけることがあります。


ビートルートは、テーブルビーツやレッドビーツ、単にビーツ、日本では赤かぶなどとも呼ばれるカブによく似た野菜ですが、アブラナ科のカブと違いヒユ科に属するため、全く異なる野菜です。

砂糖に使われる”てんさい”シュガービートの方が日本ではなじみ深いかもしれません。



ビーツの起源はとても古く、私が調べた限りでは、紀元前3000年前ごろにはエジプトで栽培、食されていた可能性があるようです。

紀元前3000年というとあまりピンときませんが、もう少し近いところで紀元前300年前、メソポタミアで食用されていたという記録があるようです。


しかしこのころ食べられていたのはビーツの根ではなく、地上に出ている葉の部分でした。

現在食べられている主根の部分はヒトが食べるものではなく、太陽信仰から太陽神アポロンへの捧げものにしていたそうです。


そのころのビーツの根は、現在のような丸いカブに近い形ではなく、ニンジンのような細長い形状をしていました。

ビートルートが現在のような丸い形になったのは16世紀から17世紀のころで、さらに食用として認識され、人気が出てきたのはそれから数百年後のビクトリア時代に入ってからでした。

色合いに乏しい食事に色彩を与える目的で加えられたり、その強い甘みからデザートにも使われるようになりました。

第二次世界大戦後には配給制度の下、瓶入りのピクルスとして扱われていたそうです。


現在ビートルートと言えば大体が赤くて丸い野菜ですが、ほかにも黄色や白、赤と白のものなど、様々なものがあります。

生で食べても調理してもおいしい万能の食材として、多くの国で独自の食べ方がされていますが、日本で特に有名なものはウクライナが起源のボルシチではないでしょうか。



今日ご紹介するレシピは、ウェンディーの茶色いレシピノートから見つけたものです。


私にとって初めてのビートルートを使ったお菓子作りでしたが、最初に注意されたことは「気を付けないと手が真っ赤になるよ!」ということでした。


それもそのはず、とにかくインクの様な真っ赤な水分が下準備中にじわじわじわじわ。シンクの中で水を出しながら作業しましたが、結局両手が真っ赤になり、完全に落ちるのに数日かかりました!


日本ではビートルートは初夏と冬の野菜のようですね。6月の出荷時期が楽しみです!



チョコレートビートルートケーキ Chocolate beetroot cakes


ビートルート…200g、グレーターで細かく卸しておく

サンフラワーオイル…200g

卵…2個

ブラウンシュガー…150g

セルフレイジングフラワー…200g

ココアパウダー…50g

ベーキングパウダー…2tsp


①27㎝のケーキ型に油を塗ってベーキングペーパーを敷いておく。オーブンは180℃に予熱する。

②ビートルート、オイル、卵、砂糖をボウルに入れ、よく混ぜる。

③小麦粉、ココア、ベーキングパウダーをふるい入れ、混ぜる。

④型にそっと流しいれ、約1時間焼く。


ビートルートを加えたケーキバターは、赤茶色の泥に近い変な色をしています。

ちょっと食べ物とは思えない見た目になりますが、とてもおいしいケーキが出来上がるのでぜひお試しください。

British bake on

イギリス留学中に出会った、イギリスの伝統的な焼き菓子、ローカルビレッジの家庭のお菓子をメインに紹介するブログです。

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